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【教職員アンケート結果】どうなってる? 修学旅行・宿泊行事の安全管理と事前下見

  • メガホン編集部

同志社国際高校の宿泊研修中の事故をきっかけに、修学旅行や宿泊行事における安全管理のあり方が改めて問われています。

宿泊を伴う学校行事では、訪問先や活動場所の安全確認、移動経路の把握、宿泊施設との連携、アレルギーや持病のある児童生徒への対応など、さまざまな準備が求められます。集合場所やトイレの位置に加え、災害時にどこへ避難するか、体調を崩した子どもをどこで受診させるかなど、予定どおりに進まない場合も想定する必要があります。

こうした準備の一つが、事前の下見です。現地で確認した情報を行程や引率者の役割分担に反映し、当日対応する教職員の間で共有することが、安全管理につながります。一方、下見に行ける人数や時間、費用が限られていれば、必要な確認をどこまで行えるかという課題も生じます。

下見の実施状況や方法は、自治体や学校によって異なります。教職員が勤務として参加する場合もあれば、旅行会社が中心となって確認を行う場合や、教職員が勤務外に「自主的な」下見を行う場合もあるようです。しかし、誰がどこまで確認し、そのための費用や時間をどう確保しているのか、実態は十分に可視化されていません。

安全管理の徹底を求めるとともに、それを担う教職員が必要な準備を行い、無理なく引率できる環境にも目を向ける必要があります。今回のアンケートでは、事前下見の実施状況や費用・勤務上の扱い、安全管理体制への認識などを全国の教職員に聞きました。

アンケートの概要

■対象  :全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2026年6月22日〜8月10日
■実施方法:インターネット調査(実施時の設問はこちら)
■回答数 :53件

アンケート結果

設問1 教職員は下見を行っている?

Q1. 直近5年で、あなたの学校では、修学旅行・宿泊学習の下見を教職員が行っていますか(コロナ禍などは除く)

「必ず毎年行っている」が約72%で、最も多い回答となりました。「場合によって行っている」が約13%、「ほとんど行っていない」「行ったことがない」がそれぞれ約8%でした。

約7割が毎年下見を実施している一方で、実施頻度には違いがあることが分かります。

校種別に見ると、「必ず毎年行っている」は小学校と中学校でそれぞれ約71%、高等学校で約69%でした。毎年下見を行っている割合は、いずれの校種でも約7割で、今回の回答では大きな差は見られませんでした。

設問2 下見は誰が行っている?

Q2. 下見は誰が行っていますか?

「教職員のみ」が約68%、「教職員と旅行会社」が約23%で、合わせて約9割が教職員による下見を行っていると回答しました。「旅行会社のみ」との回答はなく、「誰も行っていない」は約9%でした。

校種別では、小学校は「教職員のみ」が約89%を占めました。一方、中学校では「教職員と旅行会社」が50%で最も多く、高等学校では「教職員のみ」が約62%、「教職員と旅行会社」が約31%でした。今回の回答では、小学校で教職員のみが下見を担う割合が高く、中学校では旅行会社も下見に関わる割合が比較的高くなっています。

設問3 教職員が下見を行わない理由は?

Q3. 「教職員が下見を行っていない」と答えた方に伺います。下見を教職員が行っていない理由はなんですか?(複数選択可)

対象となる回答が5件と少数であったため、参考としての結果となりますが、「修学旅行までの日数はあるが、下見を行う時間が確保されていない」が4件で最も多く、「予算が付かない・足りない」「過年度とほぼ同じ行程・訪問先であり、大きな変更がない」がそれぞれ3件でした。

全体として「時間・人員・予算の不足」を挙げる声が多く、「下見が不要である」ことにより下見を行っていないとの回答が続きました。自治体や学校の規定等により実施できない、施設・訪問先の受け入れ日程が合わないため実施できない、と答える回答者はいませんでした。

設問4 下見の費用は誰が負担している?

Q4. 「教職員が下見を行っている」と答えた方に伺います。下見にかかる費用は誰が負担していますか。

教職員が下見を行っていると答えた48件のうち、「公費・学校予算等で全額支出される」が約56%でした。一方、「公費・学校予算等で支出されるが、不足分を教職員が個人負担している」が約33%、「教職員が個人で全額負担している」が約8%でした。

一部または全部を個人負担している回答は、合わせて約42%となりました。下見を行っている回答者の4割以上が、教職員による費用負担があると答えています。

設問5 下見は勤務として扱われる?

Q5. 「教職員が下見を行っている」と答えた方に伺います。下見は勤務として扱われますか。

対象の48件のうち、「全て勤務として扱われる」が約71%でした。「一部勤務として扱われる」が約17%、「全く勤務として扱わない」「分からない」がそれぞれ約6%でした。

約7割が全て勤務として扱われている一方、一部のみ、または全く勤務扱いにならないとの回答も合わせて約23%あり、下見に充てた時間の扱いには違いが見られます。

設問6 安全管理の役割を担っているのは?

Q6. 修学旅行・宿泊行事における安全管理について、実質的に役割を担っているのは誰だと感じますか。

「主に学校」が約62%で最も多く、「両者が同等」が約30%、「主に旅行会社」が約2%、「分からない」が約6%でした。

学校が主な役割を担っていると感じる回答者が6割以上いる一方で、学校と旅行会社が同等に担っているとの回答も約3割ありました。これは実質的な役割についての回答者の認識を尋ねたもので、法的な責任の分担を示すものではありません。

校種別では、「主に学校」が小学校で75%、中学校で約43%、高等学校で約54%でした。小学校では学校が主に担っていると感じる割合が高く、中学校では「両者が同等」が50%で最も多くなりました。

設問7 安全管理体制は十分?

Q7. 現在の修学旅行・宿泊行事の安全管理体制は十分だと思いますか。

「十分」が約8%、「やや十分」が約43%で、肯定的な回答は合わせて約51%でした。「どちらとも言えない」は約32%、「やや不十分」が約13%、「不十分」が約4%となりました。

校種別では、「やや不十分」「不十分」を合わせた割合が、小学校で約11%、中学校で約7%、高等学校で約38%と、高等学校で特に高い傾向が見られました。小中学校に比べ、高等学校は修学旅行・宿泊学習で遠隔地に訪問することが多いことも理由として推察できます。

設問8 事故防止のために必要なことは?

Q8. 事故防止のために最も必要だと思うことは何ですか。(複数選択可・3つまで)

最も多かったのは「下見が十分にできる環境(予算・時間・体制等)の確保」で、約60%でした。次いで「引率教員の増員」が約51%、「児童生徒への事前指導の徹底」が約32%、「看護職や医療職の配置」が約23%となりました。

下見を十分に行える環境や引率する教員の確保が、上位に挙がりました。事前指導の充実とともに、準備や当日の対応を担うための条件整備が求められていることがうかがえます。

校種別でも、「下見が十分にできる環境の確保」と「引率教員の増員」が、いずれも上位2項目となり、各校種で同じ傾向が見られました。一方、「児童生徒への事前指導の徹底」は小学校で約39%、中学校で約29%、高等学校で約15%と、今回の回答では小学校で比較的高くなっています。

※設問では「3つまで」としていますが、選択数を超える回答が8件ありました。本集計では、これらを含めて回答された選択肢を集計しています。

設問8-2 事故防止の実態や要望は?

Q8-2. 上記で選択した点について、詳しく実態や要望を教えてください。

下見について。移動に電車を使えば出張扱いになると聞きましたが、それだと時間がかかりすぎるので、結局学年部の仲間と自家用車で行きました。みんなでガソリン代や高速代を割り勘。実態に合った経費負担や代休措置をしてほしい。【小学校・教員】

行ったことのない場所であれば基本的に下見が行けるようにしてほしい。または旅行会社の方に行っていただき、概要を共有するなどが必要だと思う。実際に現地に詳しい添乗員が一緒に行ってくれると安心感がある。【中学校・教員】

自分自身の課題も含めてですが、教職員のリスクマネジメントに甘さを感じており、ヒヤリハッとの具体例を知り、子どもたちと職員の命を、人権を守れる学校と胸を張って言えるのか、自分ごととして考えられるような研修が必要だと考えています。【小学校・教員】

本県では、看護師の同行や現地看護師の手配など一切ないです。病弱の特別支援学校のみでしょうか。【高等学校・教員】

どんなに安全と思っていても、想定外のことが起こる。それを最小限に止めることと、勇気ある撤退(状況によっては、中止する判断力)が必要。そうした、環境を整えることが肝要だが、基準が無いのが現状。経験と勘に頼っている状況であると考える。専門の危機管理部門を教育委員会の中に担当する者を置き、公立校を支援。私学は、そうした機能を持つ企業等に委託するなどの考え方が必要かと思います。【中学校・校長】

旅行会社添乗員を増員しても最終的には生徒の判断によって事故に至るか否かの面が非常に大きい。生徒、保護者への事前指導、通知の徹底。そして何より宿泊学習を実施しない選択肢が何よりの事故防止に必要だと考える。【中学校・教員】

設問9 下見で十分に確認できていることは?

Q. 「教職員が下見を行っている」と答えた方に伺います。以下の項目のうち、下見で十分に実施できていると思うことすべてを選択してください。(複数選択可)

「集合場所、解散場所、待機場所」が約85%で最も多く、「行き先でのトイレの場所や数」が約79%、「滞在先の位置関係や導線」が約71%でした。全体的に、生徒・教職員の動きや施設・設備の状況について確認を「十分にできている」と考える回答が多い結果となりました。

一方、「緊急時の避難経路や避難場所」は約40%、「近隣の医療機関、AED、救護対応が可能な場所」は約19%でした。緊急時の避難や救護に関わる項目では、十分に実施できていると答えた割合が低くなっています。

校種別では、「集合場所、解散場所、待機場所」は小学校で約85%、中学校で約92%、高等学校で約83%と、いずれも8割以上でした。一方、「緊急時の避難経路や避難場所」は小学校で50%、中学校で25%、高等学校で約42%と違いが見られたほか、「近隣の医療機関、AED、救護対応が可能な場所」ではそれぞれ約15%、約17%、25%で、いずれの校種でも集合場所等に比べて低い割合となりました。

設問10 安全管理や宿泊行事について、現場の声は?

Q. 修学旅行・宿泊行事の安全管理や、その他宿泊行事全般について、思うことや考えがあれば教えてください。

自由記述では、引率する教職員の負担や休息の確保、行事の目的や実施方法の見直しを求める意見が多く寄せられました。また、下見に必要な予算・時間の確保や、緊急時への備え、専門家との連携を求める声も見られました。一方で、安全を確保しながら子どもたちの体験の機会を守りたいという意見も寄せられています。

引率体制を整え、教職員が休める環境を

夜の見回りと打ち合わせ、朝の見回りを入れると、引率教員の夜使える時間(風呂や睡眠を含む)は6時間程度になるが、不十分だと思う。見回りなどは安全管理のため必要だとは思うので、交代でできるように引率教員の数が増やせるとよいと思う。【中学校・教員】

修学旅行や宿泊行事の勤務時間の明確化が必要。24時間勤務のような実態で、振替の休暇時間は不足している状況。【中学校・教員】

宿泊期間中職員にプライベートの時間は無い。部屋も複数の同僚と同室、鍵は一つ。
早朝から深夜までタイムスケジュールが組まれている。
食事時間も移動時間も業務時間。
連絡に使うスマホは私物。
休憩時間無しで働き続ける数人の大人に、20倍以上の数の子どもの安全を守れるのが当たり前と思わないでほしい。【中学校・教員】

教職員引率数が少なすぎる。【小学校・教員】

振替の休みをなかなか取得できない。(修学旅行ではないが、海外研修の振替休日を1日も消化しないまま期限が過ぎてしまった。)【高等学校・教員】

下見に必要な予算・時間を確保してほしい

下見は2人まで、とする規定があるため、引率教員であってもほんの一部の教員しか現地をみていないこともある。以前担当でないときは、自費で修学旅行の訪問先を下見したこともあった。やはり行ったことのない場所に生徒を連れて行くのはとても不安なので、多くの教職員が下見できるようになってほしい。また、訪問施設の一部は下見であっても有料で、その費用は公費では負担されない。下見は無料にしてもらえるとか、公費で賄えるなどの措置がほしい。【中学校・教員】

修学旅行の下見は、学年で1人だけ予算がつくと言われたことがありました。1人だけでは見落としたりしてしまう心配もあり、本当は学年職員全員で一緒に確認したかったです。【小学校・教員】

実際に一昨年あったことが、以下のこと。年度初めの4月に行っていた修学旅行を年度終わりの3月に移行することになり一昨年のみ1年間に2度修学旅行が実施されることになった。年度内に2度修学旅行行くことに対して教員の県からの出張旅費が計画通りつかず、修学旅行に引率したが手出しで出張旅費を賄ったことがあった。
特殊な事情だが学校事情もふまえて予算を配置するのも県の仕事だと思うが未だに納得がいっていない。【中学校・教員】

下見は実費で、休みを取って行っています。やっぱり一度行ってみないと計画を立てにくいので、下見は必要だと思います。【高等学校・教員】

校外での学習が実りあるものにするには下見は必須です。安全に子どもたちが活動できるように様々シュミレーションをすることも必須です。それが可能な勤務形態や学校の体制をつくれるように委員会側からのサポートも必須だと考えています。【小学校・教員】

緊急時への備えと、専門家との連携を

修学旅行で長崎に行っているので熊本での地震を知り、修学旅行中だったら…と考えました。地震などの自然災害が起きた時、各教師がどこまで避難指示を出せて見通しを持って動けるのか自校ではあまり体制が整っていないと思いました。自由行動中だったらどこに避難するのか、どう生徒の安全を確保するのか。スマホで調べることに教師も頼ってしまいがちですが、しおりに避難場所を記録しておくなどアナログな方法も大切にしないといけないなと思います。【中学校・教員】

安全管理は、旅行業者及び、活動を委託されている会社がすべき。教員はそこまで手が回らないし、そこまでオールマイティになんでもできるわけではない。泳げなくても、教員免許はとれます。それなのに、ボートが転覆した時に、救助できる能力を教員に求めることは、教員になれる人を減らし、また、生徒の活動範囲をせばめます。【中学校・教員】

水に関わる事故を防ぐためには、ライフジャケットの指導やプログラム担当者との打ち合わせを教員または修学旅行業者が必須にするなどのことが必要かと思いました。【中学校・教員】

今年度学年主任として、夏休みに下見に行きます。限られた下見の時間内で何を優先して確認すべきかについて、以前に引率した先生に聞くなどしてはいますが、修学旅行の引率をしたことがない自分はどうしても抜けがあるのではないかと考えています。経験値、暗黙知のようなものを埋め合わせるのが旅行会社さんかと思いますが、下見までは頼めません。不安が大きいです。【小学校・教員】

学校教育全般として、想定外を想定すること、想定外の事態をどう捉え、どう考えて対応するか、どう判断するか、どう人と共に動くかなどの生きる力を育むことが大切【小学校・教員】

医療や個別の配慮の負担が大きい

アレルギー対応と生徒の持病への対応だけで相当な時間と労力が必要となる。これだけを理由に宿泊行事の廃止を求めてもいいと考える。
傷病人が出た時に、全方向に対応できる大人が子供の数に対して圧倒的に少ない。【中学校・教員】

養護教諭を引率に常に含められるわけではないため、体調面での管理を担える人を引率に入れられるかどうか。ツアーナースをお願いしていたが、物価高騰で旅行代金も上がり、頼めるかどうか…と言われてしまった。あまり引率で人をとってしまうと学校に残れる人がいない。難しい問題。【小学校・教員】

学校種にもよるところがあるので一概には言えないが、宿泊を伴う校外活動は特に養護教諭や担任への負担が大きい。夜尿症のために夜中に起こしてほしいと言われ、複数いる場合はそれぞれにバラバラの時刻を申請されるなど小学校ではよくある。【小学校・教員】

行事の目的や実施方法を見直したい

事前準備がとにかく大変。前例踏襲ではなく、目的や実態に合わせた見直しも必要である。【小学校・教員】

時短勤務等で、宿泊研修の引率が難しい教員も増えている。これまでどおりに実施することは難しくなっている。
宿泊研修は最終学年だけでよい。【小学校・校長】

宿泊行事はいるのでしょうか。家族を犠牲にして、自分を犠牲にしてまで必要ですか。宿泊行事がなければ、高学年をもてますって言う方もいませんか。宿泊行事はいらないのではないですか。その分余白をつくって、家庭での時間を増やして体験活動を家族の見守りのもとですればいいと思います。【特別支援学校・教員】

教員リソースが足りないから「テーマパークで自由行動」でも致し方ないという声が多くなるが、「ただの思い出づくり」で終わらないように、各行事の意味・在り方を学べる環境・研修が不可欠だと感じています。【高等学校・教員】

子どもたちの体験の機会を守りたい

生徒にとって1番思い出に残ると言っても過言ではない宿泊行事なので、安全を確保した上で継続されることを望みます。【中学校・教員】

コロナ後から、修学旅行を除く宿泊行事を取りやめています。予算の都合だそうです。教師の負担はありますが、子どもたちの体験の機会を確保するために、自然教室をさせてあげたいなとは思います。【小学校・教員】

宿泊行事の安全管理は当日の対応だけでなく、事前準備や情報共有、役割分担が重要だと感じています。また、修学旅行や宿泊行事を、生徒が仲間と協力し、自ら考えて行動する力を「非日常」の中で育む貴重な課外・特別活動の機会として捉えています。安全を土台に、安心して挑戦し学び合える環境づくりを大切にしたいです。【高等学校・事務職員】

公教育の中で平和学習を行うことに意味があると思うので、広島・長崎・沖縄を中心に、過去から学び現在と未来の平和を考える修学旅行を行うべきだと思う。【中学校・教員】

その他

教員の増員ができればありがたいですが、学年のPTAの代表数人が参加して我々と協働してもらえないかな?と感じたことがあります。病気対応や病院への付き添いとか、自由行動の時の生徒の見守りとか、助かると思うのですが。お互いの理解が深まる気がするのですが…。費用もPTAから出してもらえればと。【高等学校・教員】

テーマパークの入場料などを個人負担しなければいけないのは納得がいかない。楽しめるわけでもなく、そのメンバーで行きたいわけでもない。子どもの引率・指導のために入場しているのだから、公費負担にしてほしい。(抜粋)【小学校・教員】

教員の下見については、本校ではその費用を節約したいがために、毎年同じところへ行って、基本的に宿泊先や内容を変えなければ下見は必要ない、という理由で、教員の下見をなくす、もしくは次年度引率する教員を下見も兼ねて、前年度の引率団に加える、という方向で話が進んでいます。経済、コスパ優先で、教員は効率的に働くだけ働かされて、安全面もないがしろになるのではないかと危機感を抱いています。【高等学校・教員】

現在の旅費で修学旅行を続けるのは無理です。【高等学校・教員】

昨今の状況ですと、全国どこの山にも熊が出没します。しかし、依然として登山やハイキングを含めた「山」に行く学校がほとんどだと思います。全国的に、このような行事についてどう考えているのか知りたいです。(実施しているか、熊が出た場合の安全対策など)【小学校/中学校/高等学校・教員】

まとめ

今回の調査では、「教職員が毎年下見を行っている」との回答が約7割を占め、事前に現地を確認する取り組みが広く行われていることが分かりました。一方、下見を行っていても、「費用を(一部)教職員が個人負担している」という状況や、「下見に充てた時間が(一部)勤務として扱われない」という状況も一定数存在することも明らかになりました。

下見が実施されていても、それを業務として支える条件が十分に整っているとは限りません。事故防止のために必要なこととして、「下見の環境確保」が上位に挙がったことからも、十分な下見を担うための予算・時間の充実が必要であることが伺えます。

自由記述では、準備や夜間対応の負担、医療面の支援や休息を確保する難しさを挙げる声が多く見られました。子どもたちの体験の機会を守りたいという声もある一方、行事の縮小・廃止を含めて見直しを求める意見もありました。

文科省は2026年4月7日の通知で、事前の実地調査や関係者との打ち合わせ、必要十分な引率体制、役割分担の明確化などを求めています。また、避難経路や医療機関等の確認・共有とともに、行事のねらいや教育的意義を明らかにすることも示しています。

こうした安全対策を実行するためには、学校や設置者、旅行会社等が役割を確認し、準備と引率に必要な予算・時間・人員を整えることが重要です。子どもたちの体験の意義を大切にしながら、教職員の負担や学校の実態も踏まえ、行事の内容や実施方法を検討していく必要があります。

参考:「学校における校外活動の安全確保の徹底等について(通知)」(文科省,2026年4月7日)より


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