【教職員アンケート結果】年度始めの超過勤務、実態は?【2024年度ver】
学校では毎年4月1日から新年度がスタートし、非常に短い期間で新年度準備を行っています。この期間には、本来であれば教職員がしっかりとコミュニケーションをとりながら、学校のビジョンや目標を話し合ったり、新年度の体制やカリキュラムを作っていくための時間を取りたいところですが、実際はそのような時間を取るのは難しいといえます。
新年度準備期間が短いと、さまざまな準備に十分な検討を行うことが難しく、前年通りに進めるしかなかったり、超過勤務や休日出勤が状態化したりしているという現状があります。
今回のアンケートでは、現職の教職員のみなさんに、新年度の準備時間が短いことによって発生している超過勤務について聞きました。
アンケートの概要
■対象 :全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2024年4月20日(土)〜2024年5月27日(月)
■実施方法:インターネット調査(実施時の設問はこちら)
■回答数 :93件
アンケート結果
設問1 2024年度の始業式は4月何日?
Q1. あなたの勤務校では、今年度(2024年度)の始業式は4月何日でしたか?
2024年度の始業式は校種を問わず4月8日(月)に実施された学校が多く、小学校で74%、中学校で62%、高等学校で77%でした。最も早い学校は4月3日(水)、遅い学校は4月10日(水)に実施されていました。
設問2 2024年度の主な受け持ちがあなたに知らされたのはいつ?
Q2. 2024年度の主な受け持ちが管理職等からあなたに知らされたのはいつですか。
2024年度の主な受け持ちの通知があったのは、「修了式(終業式)以降、3月中」が最も多く、回答者全体の39%を占めました。次いで多かったのは、「3月中旬以降、修了式(終業式)以前」で25%でした。校種別に見ると、小学校、中学校では「2月以前」に通知があった人はそれぞれ0%、6%であったのに対して、高等学校では23%でした。高等学校の方が、比較的早い時期に次年度の主な受け持ちの通知があることがわかりました。
設問3 4月1日から始業式までの超過勤務時間は1日あたりどのくらい?
Q3. 4月1日から始業式までの間における、平日1日あたりの超過勤務時間を教えてください。
回答者全体の半数が、4月1日から始業式までに1日あたり「2時間以上4時間未満」の超過勤務をしていることがわかりました。校種別に見ると、比較的長い時間の勤務をしているのは中学校の教員で中学校で、全体の32%が「3時間以上4時間未満」の超過勤務をしているようです。最も回答数が多かった超過勤務時間としては、小学校では30%が「2時間以上3時間未満」、高等学校では23%が「1時間以上2時間未満(23%)」でした。
設問4 4月6日(土)・7日(日)に土日出勤はした?
Q4. 新年度最初の土日(4月6・7日)に土日出勤をしましたか?
4月6日(土)、7日(日)の両日とも出勤した人は全体の15%でした。約半数の人は「土日出勤はしていない」と回答しました。校種別に見ると、小学校で土日両日とも出勤した人は9%であったのに対して、中学校、高等学校では約25%にのぼりました。
設問5 4月6日(土)・7日(日)の業務時間はどのくらい?
Q5. 新年度最初の土日(4月6・7日)に合計で何時間程度業務をしましたか?(持ち帰り業務を含む)
4月6日、7日の合計業務時間は、「5時間未満」が29%、「5時間以上10時間未満」が27%でした。校種別に見ると、小学校と高等学校で「業務はしていない」もしくは「5時間未満」と回答した人は全体の約6割であったのに対し、中学校では約3割にとどまりました。
まとめ
今回のアンケートでは、年度始めの超過勤務の実態について聞きました。
全体の傾向で見ると、修了式(終業式)の前後に次年度の主な受け持ちの通知がある学校が多く、その後、始業式までの間に準備を進めている教職員が多いようです。土日の出勤や超過勤務時間については校種によって大きなばらつきが見られました。部活動の指導がある中学校や高等学校の教職員は土日に出勤している人が比較的多く、特に中学校の教職員の勤務時間(持ち帰り業務時間を含む)が長い傾向があることがわかりました。
また、NPO法人School Voice Projectでは2023年度にも同様のアンケートを行っています。こちらも合わせてご覧ください。
▼ 自由記述の回答一覧は、以下よりダウンロードしてご覧ください。 ▼
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メガホン編集部