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【教職員アンケート結果】あなたは使えてる? 年休取得の実態調査

  • メガホン編集部

本来「労働者の権利」であるはずの年次有給休暇(年休)。

自分のために時間を使ったり、リフレッシュのために年休を取るなど、社会的にも「年休を十分に取得すべき」という論調が強まっていますが、学校の教職員はそれが難しいようです。

「長期休暇中しか取得できず、家庭の都合に合わせられない」、「長期休暇中も部活などでほとんど取得できない」という声も聞こえます。School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、年休取得の実態調査をしました。

アンケートの概要

■対象  :全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2022年7月15日(金)〜2022年8月8日(月)
■実施方法:インターネット調査(実施時の設問はこちら
■回答数 :99件

※ このアンケートでの年次有給休暇とは、長期休業中の特別休暇(夏季休暇)や家族看護休暇などは除きます。

アンケート結果

設問1 1学期の年休取得日数は?

Q1. 今年度、4月から夏休みが始まるまでの間に年休を何日分取得しましたか?
(1日未満部分は切り捨ててお答えください。例:2.5日取得→「2日」を選択)

夏休みに入る前の段階では、全体の半数の方の年休取得日数が1日以内という結果となりました。「年休はまったく取っていない」を選択している方は全体の22%で、該当するのは小学校もしくは中学校の教職員でした。

回答者全体の平均取得日数は2.4日。校種別の平均取得日数を見ると、小学校は1.9日、中学校は2.0日、高等学校は3.4日、特別支援学校は5.9日でした。年代別の平均取得日数は20代で1.4日、30代で2.5日、40代で2.4日、50代で2.9日、60代で2.5日となっており、 年代が低いほど年休取得日数が少ないことがわかりました。

※平均取得日数は、「1日未満」を「0.5日」、「1日」を「1.5日」として、「6日」までも同様に計算しています。「7日以上」は「8.5日」として計算しています。

設問2 今年度の年休取得予定は?

Q2. 今年度全体を通して、年休は何日程度取得する予定ですか? 自身・家族の病気や事故などによる取得を除いてお答えください。

「年休を取る予定はない」と回答した人は全体の4%。年休の取得予定日数が「1日〜5日」と回答した人は全体の23%、「6日〜10日」と回答した人も全体の23%でした。「11日以上」と回答した人は全体の49%でした。

設問3 年休の取得について伝えたいこと

Q3. 年休取得状況・取得予定について、追加して伝えたいことがあれば記入してください。

年休を取りづらい理由

他の教職員に迷惑をかけてしまう

人数に余裕がなく、平日で取ると他の教員にしわ寄せがあるので、取れません。【小学校・教員】

年休取得は当然の権利、と自分に言い聞かせてはいますが、やはり長期休暇以外は非常に取りにくいです。自分が休むと、朝の学活、給食指導や清掃指導も含めて、誰かが代わりに自習に入らなくてはならず、迷惑をかけてしまうからです。【小学校・教員】

はっきり言って、普段の日には取りづらいです。自分が年休を取ることによって、現場が回らなくなる、または、だれかの(無給の)時間外労働を発生させることが想像できてしまうのですから。【中学校・教員】

自分の業務負担が大きくなる

休んだ分だけ自分の首を絞めるので、計画年休なんて戯言。本当に体調不良時、家族の都合の時にしか使えない。【小学校・教員】

校務分掌の偏りがあり、今年度は学年主任、学級担任、進路指導主事、生徒会担当、教科主任、初任研指導、県中教研発表etcと仕事集まっているため、年休を取るとその後の仕事が苦しくなるのが現状です。【中学校・教員】

考査期間中は年休がとりやすいはずなのですが、現在の職場では採点に追われ年休を取ることで自分の首を絞めてしまうこともあります。【高等学校・教員】

業務量の多さや職場の雰囲気によって取得しづらい

先輩の目が気になり、休みが取れない。【小学校・教員】

働き方改革が全く進んでいないため、管理職から「早く帰れるときに帰ってください」と言われるだけで、全体の仕事量は減らない。ICT関係で仕事が増えているにも関わらず、コロナで休止していたことが復活し、多忙化が進み、年休取れる雰囲気がありません。【小学校・教員】

部活動が枷(かせ)になって、年休が非常に取りにくい。通院で絶対休まなければいけない日も、「部活動の方はどうするのか」と聞かれ、休みにしにくい状況がある。【中学校・職員】

授業だけではなく、生徒指導対応もあれば、保護者対応もある。かといって、長期休業中も中学校では部活動もあり、年休は取りづらい。結果、毎年年休は消化不良で無くなっていくことを繰り返している。自分の子どもが体調を崩しても休むことが難しい。年休が取れるような余裕が学校現場にはない。【中学校・教員】

授業のある日はほぼ年休は取れません。「今日は早く出られるかも」と夕方に年休を2時間入れていても、出ようとしたところに生徒指導案件の対策会議など、業務が湧き上がってきます…。【高等学校・教員】

年休を取得するタイミング

時間単位で年休を取得する

年休は1日使うというより、時間休で使うという感覚。(夏休みも含めて)1日丸ごと休む日は取っていないのが現状。なぜなら、夏休みに会議、面談、出張が多く入っているので。【小学校・事務職員】

出張などで出先からそのまま帰るときに時間休を使う程度です。帰った分の仕事がたまるので、土日に部活動指導したあとにその分を学校で行ったり、次の日の放課後の夜に仕事したりしています。【中学校・教員】

生徒が登校しない日に取得する

子どもが登校する日は、私事では使いにくいため、1日休みが使えるのは長期休暇のみ。【小学校・教員】

年休は、春季休暇・夏季休暇・冬季休暇に追加してとる程度です。授業がある平日には取れない状況です。【小学校/中学校・教員】

年休が取得できるのは正直、長期休業中かテスト日くらいです。【中学校・教員】

生徒が登校する日に年休を取るときの理由

長期休暇中でも三者面談や部活、研修、会議で休むタイミングが分かりません。子育て休暇があるので年休は使わなくてもいいですし、年休を取るのは急な病気のときのみです。【中学校・教員】

すでに取得した年休は、リフレッシュのためではなく、自分の通院や子どもの懇談のためといったことがほとんどです。通院はまだしも、子どもの学校行事で年休を使うのはなんか違うよなと少しモヤモヤします。【高等学校・教員】

今年取ったのは、妻が倒れてしまい、子の送り出しをした1時間と自転車がパンクして遅れた1時間くらいです。【高等学校・教員】

年休の取得に関して望むこと

副担任制度や教科担任制が進んだり、不必要または教員がやらなくても良い業務が減ったりすれば、年休が取得しやすくなるなと思います。【小学校・教員】

年休が使えない実態なので、使わなかった分は、買い取って欲しいです。【小学校・教員】

長期休業期間(夏・冬・春)において、大幅に業務を削減し、教員が「リフレッシュ」「自己研鑽」出来る機会を十分に確保できる環境づくりをして欲しい。【中学校・教員】

年休消化について強制力を持たせてもいいと思う。【特別支援学校・教員】

多くの回答者から聞かれたのは、「年休を取りづらい」という声でした。その理由としてあがっていたのは、「他の教職員に迷惑をかけてしまう」「休んだ分だけ自分の首を絞める」など。年休は心身のリフレッシュを図ることを目的として導入されている制度ですが、安心して休暇を取れる仕組みの構築には課題があるようです。

一方で、少数ではありましたが、「教員生活15年で1日も年休を捨てたことはない」「意識して使い切るようにしている」など、個人で取得できるように意識している人もいました。


▼ 自由記述の回答一覧は、以下よりダウンロードしてご覧ください。 ▼

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メガホン編集部

NPO法人School Voice Project のメンバーが、プロやアマチュアのライターの方の力を借りながら、学校をもっとよくするためのさまざまな情報をお届けしていきます。 目指しているのは、「教職員が共感でき、元気になれるメディア」「学校の外の人が学校を応援したくなるメディア」です。

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