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【教職員アンケート結果】給食指導の困りごと・実践アイディア

  • メガホン編集部

単なる栄養補給ではなく、食文化や栄養の知識に触れたり、食べることそのものを味わったりすることができる給食。

学習指導要領においては、「給食の時間を中心としながら,健康によい食事のとり方など,望ましい食習慣の形成を図るとともに,食事を通して人間関係をよりよくすること」と示され、給食の時間における指導は標準授業時数に含まれないものの、重要な学校教育活動であるとされています。

参考「小学校学習指導要領(平成29年告示)第6章 第2 各活動・学校行事の目標及び内容」より

しかし、家庭環境の変化やアレルギー対応など、学校や教職員に求められる指導や配慮の多様化、コロナ禍における対応などによって、給食の時間の指導が難しくなってきている側面もあります。今回のアンケートでは、給食指導のどのようなところに教職員のみなさんが困っているのか、またどのような実践をして価値ある給食の時間にしているのかを伺いました。

アンケートの概要

School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、給食指導の困りごと・実践アイディアについてアンケートを取りました。

WEBアンケートサイト「フキダシ」は、現在ユーザー登録を受け付けています。教員の方だけではなく、事務職員や用務員、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、ICT支援員の方など、学校現場で働く様々な立場・職種の方が対象です。

■ テーマ :給食指導の困りごと・実践アイディア
■ 対象  :全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■ 実施期間:2022年2月19日(土)〜2022年3月13日(日)
■ 実施方法:インターネット調査
■ 回答数 :28件

アンケート結果

設問 給食指導の困っていること・モヤモヤ・工夫は?

Q1. 給食指導に関して、困っていることや大変なこと、モヤモヤしていることがあれば教えてください。
Q2. 給食指導において、意識的に取り組んだこと、工夫したことがあればお書きください。

※全回答の中から抜粋して掲載しています。
※設問1と設問2の回答が関連していると思われる内容は、「設問1の回答▶︎設問2の回答」の順で掲載しています。

ルールへの違和感がある

一度でも減らした経験がある人はおかわりができない。そんな残酷なルールがありました。

どれだけ減らしてもいいけれど、一口でもいいから食べること。そして残さないこと。減らしても残さない。学級でも残菜がでないように意識していました。給食室に行ったときに、気持ちのいい挨拶(学期の始まりや終わりは別の挨拶もしていました)を確実にしています。意識してもらうために、調理員さんの夏の暑さや冬の寒さ(水で洗っているところ)を見てもらったり、直接インタビューしたりしていました。【小学校・教員】

コロナの影響による黙食、あとおかわり禁止のためいただきますと同時に食缶を空にしなくてはならず、低学年には配膳がかなり負担です。しかも減らし増やしをする際は教員が1人でやるというよくわからない制限付き。給食当番がそのままやればいいのに…と毎日もやもやバタバタしています。

現在小学校低学年の担任ですがとにかく子ども達が自分で食べ切れる量を考えて受け取るよう声をかけています。少しずつ残す子が減り、今ではずいぶん食缶が空っぽの日が増えました。【小学校・教員】

コロナ禍では黙食指導に大変気を使います。食べ終わるのが遅い生徒に食べ終わった生徒が話にいくのを我慢させるのもつらいです。無理に食べさせるのはいけないとはわかっていても残食が多く、どうすれば食べる気になってくれるのかいい方法も浮かびません。【中学校・教員】

受け庫受け取り、7分で終わる!ルールがあります。クラス数も多いので、ルールがあるのは仕方ないかもしれないけれど、慌ただしくて、時々、怒号が飛びます。そもそも、13時過ぎに、昼食を摂らせるという、1日の日課の見直しが必要。担任など教室で食べる先生たち、ゆっくり落ち着いて食事がとれませんよね。休憩も取れないし、早食いになってしまう。学校生活がより「人間らしい」日常になるように願っています。【中学校・教員】

残食が多い

残食が多いことが気になります。好き嫌いに対して、「もったいないから」「少しでも頑張ろう」という価値観は通用しなくなってきています。家庭でも好きなものを好きなだけ食べる食事スタイルの児童に、何を言っても変わりません。言い過ぎると体罰や不登校となります。本意ではありませんが、残食にも目をつぶっています。また、給食時間にも課題があります。給食センターのトラックの時間が関係し、実質食べる時間は20分も取れません。そのため、4校時を5分早く切り上げるのが常態化していたりします。

残食になってしまうので、食事前に「これなら食べ切れる」という量まで減らすことを許しています。【小学校・教員】

給食を残すのは良くないと思いながらも、無理に全部食べさせるのも人権的にどうなんだろうと思い、指導していません。一方で、沢山の残飯が食缶に残っているのを見ると申し訳ない気持ちにもなります。特に最近は、牛乳を飲まない生徒が多いです。各自で持ってきたお茶を飲ませたらと思いますが、牛乳の消費の面から考えるとなくすこともできないと聞きます。よい手立てはないか、知りたいです。

食べられないと思ったらはじめに減らすこと。沢山食べられる人は先に増やすこと。残飯を少しでも減らすための工夫です。【中学校・教員】

ほぼ残食が前提であることに違和感がある。残さず食べさせるとかいうことではなく、これからは食の有り難さを伝えていくことも必要だと思っている。

体を動かす、間食を控えるなどの目標を生徒が立て、残食ゼロを目指してクラスで取り組んだ。食の細い生徒にはたくさん食べられる生徒が手伝うなど、助け合う姿も見られた。当時の学年主任が、給食をしっかり食べるクラスにはエネルギーがあると言っていたが、本当にその通りで、その後の進路実績も抜群だった。【高等学校・教員】

ご飯など量を自分で決められないので配られるものは残しが多くなる。

SDGsの観点から給食の量を自分で決めて残りが少なくなるように食べれる人はおかわりをした。残ったものは計量して残食を見える化した。【小学校・教員】

子どもたちの食べ残しが気になります。自分が担任している学級ではないですが、ほとんど手を付けないで給食を残している児童が多くいます。無理に食べさせるのはよくないですが、食品ロスの問題や飢餓問題のことを考えるとモヤモヤしてしまいます。【小学校・教員】

設備や人手が不足している

各校の配膳室の設備を安定して持続可能にして頂きたいです。場所によって新旧差が激しかったり、老朽化が進んでいたり、給食主任も日々、時間が無い中、試行錯誤を繰り返して奮闘しております。「現場裁量」と丸投げせず、真摯にこの課題に向き合って頂きたいです。給食センターも、設備の見直しやアクセスの改善、そして配送負担を軽減したり、刷新していく必要があると思います。あらゆるインフラも課題ではありますが、根本的な人財不足が現場を逼迫させていると考えております。「教職員の大幅な増員が必要不可欠である」のと同じで、給食指導に関わる「栄養教諭」「食育コーディネーター」を各校に配置出来るように、大幅に雇用を確保する必要があると思います。生徒も教員もゆとりある中、給食を楽しみ、食を学べる時間を生み出すことが重要であると考えます。【中学校・教員】

勤務校がマンモスなため、給食設備が限界を超えており、一時期教員分は出ないということがありました。そのため、こっちは弁当でも給食指導をしなければならず、これは無理だろうと管理職に言って、何とか教員分当たるようにしました(相当なウルトラCを使ったみたいですが)。【特別支援学校・教員】

本校はセンター給食ですが、おいしいと思います。しかし、生徒の味覚や嗜好、育てられ方、保護者の考えが多様化しすぎて教員による指導は非常に困難で残食が非常に多いです。また、食育も担任が担うことは、配膳指導や実際の配膳しながらでは非常に難しいです。教員は休憩時間もなく、急いで食べて片付けの準備、教室でできる事務仕事など何とか時間を有効に使いたいと思っています。食育もしなくてはならないなら、全クラスに担任以外の大人がもう1人以上入ってほしいです。アレルギー対応、1型糖尿病の血糖値測定なども担任が対応しています。給食の時間だけいてくれるボランティアでもいいです。とにかく、大人の目と手が足りません。【中学校・教員】

時間が足りない

時間が短すぎる。できるだけ残さないようにということを伝えたいのに、すぐ片付けなくてはならなく残すことが多い。自分自身ちゃんと味わって食べたいけれど、丸つけや給食指導などの時間を確保するために急いで流し込むしかない。【小学校・教員】

担任としての業務という認識が強く、担任への負担感が非常に強い。また、給食指導後の掃除や終礼、場合によっては懇談などと時間が連続して休憩している暇がない。給食の喫食も時間内にしなければならず、忙しい中で10分程度で食べている。

できるだけ配膳が流れるように動線を設定している。【中学校・教員】

喫食の時間に余裕がないこと。学校のタイムスケジュールとして定められているのは15分間。これでも短いが、実際配膳時間が長引くので、10分とれないことも多い。【中学校・教員】

その他の工夫

食事で力関係が生まれる


定食屋のマニュアルのようにご飯の盛り方の目安を示し小・中・大盛りの仕方を徹底した。その他おかずも減らす希望がない者以外は均等に守ることを徹底した。食事から力関係が生じることを避けるためである。【中学校・教員】

児童生徒だけが給食準備で大変な思いをする


専科などで子ども達が遅れて戻ってきたときには作業を進めておく。「全部子どもに!」ではなく、できるときにできる人ができることをすることで、「お互い様」「ありがとうございます」の気持ちを育てることを大切にしました。【小学校・教員】

児童生徒に苦手な食べ物がある


食べるのが苦手なものは、対話しながら、楽しく食べれるように意識した。また、無理はさせず、保護者にも連絡し、保護者の願いも聞くことを心がけた。【小学校・教員】

食べる時間が足りない


給食を食べる時間を確保した。準備を子どもに任せたままだと食べる時間が減るので、一緒に準備をして、食べる時間を確保した。【小学校・教員】

給食時間が休み時間に食い込む


決められた食べる時間が終われば、残ったものは片付けて、休み時間の確保をした。休み時間になると他の子どもたちは遊ぶので、埃などもとぶので不衛生。食器を片付けに給食室まで戻さないといけないので、子どもにとって負担。時間内に終われるように心がけた。【小学校・教員】

まとめ

アンケート結果からは、ルールや残食、時間不足などに関する困りごとが多いことが明らかになりました。各々、個人の工夫や教職員との連携を通して、より楽しく価値のある給食の時間になるよう努力されていることも伝わってきました。

しかしその一方で、設備や環境など個人での工夫では解決が難しい部分もあり、行政との連携が求められる課題も見えてきました。また、コロナ禍で子どもたちを守るためとはいえ、新たなルールや制限が増えたり、そこに矛盾を感じながら指導しなければならなかったりすることも、困り感につながっているようでした。

このアンケート結果が、少しでも子どもたちと教職員の方の時間確保や困り感の解消につながり、楽しい給食時間の一助になればと思います。



▼ 自由記述の回答一覧は、以下よりダウンロードしてご覧ください。 ▼

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メガホン編集部

NPO法人School Voice Project のメンバーが、プロやアマチュアのライターの方の力を借りながら、学校をもっとよくするためのさまざまな情報をお届けしていきます。 目指しているのは、「教職員が共感でき、元気になれるメディア」「学校の外の人が学校を応援したくなるメディア」です。

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