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【教職員アンケート結果】もらって嬉しかった/支えになった言葉

  • メガホン編集部

近年、教員不足など何かと暗いニュースばかりが話題になりがちな学校教育の現場ですが、決してしんどいことばかりではありません。働いていて幸せだと思う瞬間や嬉しい出来事、やりがいを感じられることも同じくらいたくさんあるはずです。そういった明るいことも伝えたい、知ってほしいという現場の声を取り上げ、このアンケートを行いました。

現場の教職員の方の心の支えになっていることとは、一体どんなことなのでしょうか。今回は、児童生徒や保護者、同僚などからもらって嬉しかった言葉、支えになった言葉をお聞きしました。

アンケートの概要

School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、もらって嬉しかった/支えになった言葉についてアンケートを取りました。

WEBアンケートサイト「フキダシ」は、現在ユーザー登録を受け付けています。教員の方だけではなく、事務職員や用務員、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、ICT支援員の方など、学校現場で働く様々な立場・職種の方が対象です。

■ テーマ:もらって嬉しかった/支えになった言葉(児童生徒・保護者・同僚などから)
■ 対象:全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■ 実施期間:2021年12月18日(土)〜2022年1月10日(月)
■ 実施方法:インターネット調査
■ 回答数:32件

アンケート結果

設問 嬉しかった/支えになった言葉は?

Q. これまで学校で働く中で、嬉しかった/支えになった言葉を教えてください。

※全回答の中から抜粋して掲載しています。
※「もらった言葉」が冒頭にくるように、回答の一部を変更して記載しています。

< 児童生徒から >

「だいじょうぶ。そんなに考えすぎなくてもだいじょうぶだよ。私たち、それなりにやれるから」
小6を担任しているとき、女子間のトラブルの仲裁に奔走しているときに、小6女子がかけてくれた言葉です。普段、デリカシーが無い扱いを自他ともにしている自分が、実はいつもすごく悩み考えていることを、子どもが慮ってくれたことがすごくうれしかったです。(小学校)

「先生に憧れて」
初任で受け持った児童が、小学校教員になったこと。とても嬉しかった!(小学校)

「学校の授業のイメージ変わった」(中学校)

「泣いてるときに、ずっと側にいてくれてありがとう」(中学校)

「先生がいてくれてよかった」
能力を査定されるより存在を評価されると、この仕事をしていてよかったと心から思います。(中学校)

「先生みたいになれますか?」
そう生徒に言われたのが印象的で、「先生なんかよりもっと立派に世界に羽ばたいていけるよ!」って答えた。日々奮闘している姿を少しは憧れの念を持って見てくれる子もいることに嬉しさを感じました。(中学校)

「私は数学の授業が、自分が自分でいられる唯一の時間でした」
私は数学を教えています。数学というと、苦手な教科第1位になることもしばしば。授業をしていても、生徒がどれだけ理解できているのか不安になることもあります。しかし、ある年の3月、卒業をひかえた3年生からお礼の手紙をもらったときのことです。その中の1通にこのようなことが書かれていました。その子はとても物静かな女子で、クラスの中でも目立つような存在ではありませんでした。しかし、数学の授業で私がその子に説明を求めると、いきいきとして皆の前で発言していました。そのような生徒に活躍の場を与えられ感謝されたことが、今でも私の教師としての原動力になっています。(中学校)

「将来先生の介護させてな」
介護施設に就職した卒業生にかけられた言葉。授業中寝てばかりいた彼女、卒業してから社会人として、やりがいと責任を持って介護の仕事に携わっているということがすごく伝わってきました。私を介護したいと言ってくれたのも、本当に単純だけど嬉しかったです。(高等学校)

< 保護者から >

「子どもが学校楽しいって言ってる」(小学校)

「先生は子どもたちの充電器なんですよ」(小学校)

「このコロナ禍でも安心して子どもを学校に通わすことができたのは、先生のおかげです」
連絡帳や手紙などを通して、保護者から感謝の言葉をもらったときはやはり嬉しいものがあります。最近では、この言葉がとても嬉しかったです。(小学校)

「放課後も勉強を教えてくれてありがとう」
「子ども同士のトラブルで、お互いの話をよく聞いて解決してくれてありがとう」(中学校)

「いつも学級通信を読ませていただいています。先生のお考えがわかったり、学級の様子が知れて本当に良いなと思いました」(中学校)

「生徒と向き合ってくれる姿勢が伝わりました。相談できてよかったです」(高等学校)

< 同僚から >

「先生のクラスは温かいですね」(小学校)

「研修や教材研究を熱心にやっていていいね」(小学校)

「我々は種をまく仕事。芽が出るのがいつかは分からないが、いろいろな種を子どもたちにまき続けることが大切」(小学校)

「先生のクラスの子は“大人って信用していいんや”って思えたと思うよ」
特別支援で1年間入ってもらっていた先生にこう言われたことが嬉しく、今も心の支えです。(小学校)

「本当に大事なことはね、教師の殻を脱ぎ捨てて、どこまで生身の自分が子どもや親たちと向き合えるかなんだよ」
と、教師になりたての頃に言われました。衝撃でした。それからは、できるだけ飾らずひとりの人間として正直に人の前に立つよう努力してきました。今でも心の支えとなっています。(小学校)

「ひとりでがんばりすぎずに、周りを頼ったらいいよ」
「いろんな生徒がいるから、いろんな先生がいていい。いろんな人がいた方がおもしろい」(中学校)

「〇〇先生(私のこと)がいるから頑張れる」
いつもお互い励ましあっている同僚からの年賀状にこう書いてあったこと。(高等学校)

「あの人はえらい。みんなが逃げる重たい仕事も引き受けるし、責任持ってやってくれる」
再任用のベテラン先生が教科準備室で言ってたよ、と別の同僚が教えてくれた。直接もらった言葉じゃないけど、そう思ってもらえてたことが嬉しかった。(高等学校)

「40代ではK先生のように、50代ではY先生のように、30代でJ先生(私)のようになりたい」
K先生もY先生も同僚の私が憧れ信頼している先生方。30代の時、20代の先生からそのお2人と並んで私の名前が出たことが嬉しくもあり、背筋の伸びる思いでした。(高等学校)

まとめ

アンケート結果からは、子どもの成長を感じることができる言葉や自分の存在を認めてもらえた言葉などが教職員のみなさんの心の支えになっていることが読み取れました。

当たり前のことではありますが、教職員もまた1人の人間。教職員としての嬉しいことだけではなく、人と人として、お互いに存在や頑張りを認め、尊敬の念をもって関係を築いていくことが、生き生きと働ける環境づくりに必要なことなのかもしれません。

今つらい状況にある教職員の方々にも、このアンケート結果を読むことが、自分自身の「もらって嬉しかった言葉」を思い出していただけるきっかけになればとても嬉しく思います。



▼ 自由記述の回答一覧は、以下よりダウンロードしてご覧ください。 ▼

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NPO法人School Voice Project のメンバーが、プロやアマチュアのライターの方の力を借りながら、学校をもっとよくするためのさまざまな情報をお届けしていきます。 目指しているのは、「教職員が共感でき、元気になれるメディア」「学校の外の人が学校を応援したくなるメディア」です。

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