学校をもっとよくするWebメディア

メガホン – School Voice Project

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“異動”は、公立学校の教職員にとって、仕事にもプライベートにも非常に大きな影響のあるイベントです。

今年1月〜2月にフキダシで実施した「異動の公表時期について」のアンケートでは、「児童生徒や保護者に異動が公表できない」などの声と同時に、異動のシステムそのものへの不満や思いが多く集まりました。

 異動時にどのようなサポートや制度があれば、学校がより働きやすい場になるでしょうか。教職員の方の声を聞きました。

アンケートの概要

School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、新年度の異動についてアンケートを取りました。

■対象:全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2022年5月20日(金)〜2022年6月13日(月)
■実施方法:インターネット調査(実施時の設問はこちら
■回答数:61件

アンケート結果

設問1 異動のときに困った・辛いと感じたことは?

Q. 異動の際に、異動に伴って生じた事柄で、困った・辛いと感じたことを選択してください。(複数選択可)

全体の6割以上の方が、「業務内容の変化」や「業務方法の変化」、「引き継ぎ」について困った、もしくはつらいと感じた経験があることがわかりました。校種別に見ると、「引き継ぎ」を選択した教職員は、高等学校では約3割でしたが、小学校と中学校では7割を超えていました。

「管理職との関係」を選択した方は、中学校と高等学校では1〜2割でしたが、小学校では約3割でした。

「転居」を選択した方は、全体の2〜3割。地域別に見ると、北海道では全員(4人中4人)、大阪では1割弱(14人中1人)の方が選択しており、地域による差が大きいことが伺えます。また、男女別に見ると、女性より男性の方が「転居」を選択した方が多くいました。

設問2・設問5 困った・辛いことの詳細と解決策は?

【設問2】上記のうち、特に困った・辛いと感じたことがあれば詳細を教えてください。

【設問5】異動する教員や、異動してきた教員をサポートするために、各学校(職員室)や各自治体(市町村・都道府県)でどのような工夫・制度があると良いと思いますか。

※ 設問2と設問5の回答をカテゴリ分けした上で、「困った・つらいと感じたこと」に対応するように「工夫・制度」を記載しています。

< 学校によって文化やルールが違う >

同じ市内での異動でも、学校によって行事の取り組み方や日課も様々。知らない用語の世界にやってきた感覚だった。【小学校・教員】

学校ごとによって資料のプラットフォームが異なるため、以前の学校の書式が使えず一から作り直しで残業の基である。【特別支援学校・教員】

< 校務のシステムややり方を統一してほしい >

自治体が同じでも学校ごとにやり方がバラバラすぎるので統一できることは統一する【小学校・教員】

成績処理のシステムは少なくとも採用自治体内で統一すべきです。異動のたびに新たに覚えないといけないのは負担が大きいです。【高等学校・教員】


< 十分な業務の引き継ぎがない >

特に困ったのは、前年度の分掌担当が異動または退職でいなかったこと。誰も教えてくれない中でやっていくのはつらかった。【小学校・教員】

自分ではありませんが、特に特別支援学級の先生たちは個別の引き継ぎが大変そうです。何度も新旧の先生お2人が休日出勤して、丁寧に引き継ぎされてました。【小学校・教員】

< 職場の荷物移動が大変 >

私物が多いので、荷物の移動は非常に大変です。自家用車があればいいのですが、所有していないので、誰か同僚に頼むしかありません。また、荷物を新しい学校に移動させるのは、年度が変わってからというルールがあるので、早めに移動できないのもつらいなと思います。【小学校・教員】

< 準備できる期間を伸ばしてほしい >

異動のあるなしに関わらず、春休み期間がもっと長ければよいと思う。春休みは3月20日から、新年度は4月10日以降になるとよいと思う。【小学校・教員】

とにかく辞令を(内示でもいいので)少なくとも1ヶ月前にはほしい。【中学校・職員】

異動の内示が早く出ること。3月15日頃に知って、2週間程度はゆとりがほしい。【高等学校/高等専門学校・教員】

< 引き継ぎの体制を整えてほしい >

教具等、物の置き場所が分かる地図のようなものがあると助かる。職員会議で例年通り進めたい場合、「例年通り」が具体的にどういうことなのか明記してほしい。【小学校・教員】

校務分掌等の前任者はA4一枚程度でもいいのでやることがわかる引継書を作る。今年度の反省をしたら次年度の仮計画を作って保存しておく。【小学校・教員】

特別な工夫は分かりませんが、年度当初の忙しさで異動してきた先生をサポートしきれていない部分があります。全体的に業務に余裕ができれば、サポートもできるようになるのではないでしょうか。【高等学校・教員】


< 本人の希望が反映されない >

自分の希望しない地域に異動することが多いので、ライフプランが立てにくい。【小学校・教員】

北海道は、異動範囲が広く、かつ各地区にまんべんなく異動する方針が定められている。しかし家を建てている教員は、その家から通うことができる異動が優遇される一方持ち家のない教員は、どこでも異動しやすい人材として広範囲に異動させられるという実態がある。【小学校・校長】

過去の校長からのパワハラで精神を病んだが、在任中に自分が異動希望してもできなかった。【中学校・教員】

一般校から特別支援学校への転勤は本当に何もわからないし、自己実現とかけ離れていてモチベーションを上げるのに苦労し続けています。【特別支援学校・教頭】

< 引き受け手のない業務を任される >

初任で新規立ち上げの特別支援学級担任になりました。障害も重く、重複障害児でつらい。押し付け人事だと思った。【小学校・教員】初任で新規立ち上げの特別支援学級担任になりました。障害も重く、重複障害児でつらい。押し付け人事だと思った。【小学校・教員】

担当を任された学年が、学級崩壊を起こしていた学年でした。誰も希望しなかったから転勤してきた何も知らない私に任せ、私も学級崩壊して休職するまで追い込まれた。【小学校・教員】

異動の際、新しい職場では高確率でいわゆる引き受け手のない業務を任されます。具体的には、指導の難しいクラス担任や、忙しい部活動の顧問・分掌等です。【高等学校・教員】

< 転居の負担が大きい >

管理職なので、2〜3年単位で異動がある。施設管理も義務付けられているので、学校付近の教員住宅に住まなければならない。住宅は古く、暖房やエアコンがなく、自費で負担せざるをえなかったことも多々ある。引き継ぎの上に引越しもあり、大変つらい。勤務校のそばに住むことを義務付けるのなら、せめて住宅は快適に整えて欲しい。また、何十軒も手土産を持っての挨拶回りがあり、経済的、時間的な負担が更に増す。【小学校/中学校・校長】

郡部なので引っ越し業者も限られ、異動時期は業者の取り合いになるため引っ越しがスムーズに行えない。原則、異動を4月1日以降に行わないといけないので、時期をずらすことも難しく、それが業者手配の難しさに拍車をかけている。【中学校・教員】

< 本人の希望や適性に配慮した人事にしてほしい >

異動希望を書いても、その希望が叶ったことは一度もありません。なぜその学校に異動になったのか、そこでどんなことを期待されているのか、校長なり教育委員会なりがきちんと説明してくれると、不安のある異動にも期待がもてるように思います。【小学校・教員】

いい加減に異動希望を通してほしい。自宅のある郡市への異動希望を10年以上出し続けているが、全然通らないのが最大のストレスかつ苦痛。【中学校・教員】

なぜその学校に配属されたのか。その学校で自分は何を求められているのかが分かれば役割がスムーズに理解できる。【中学校・教員】


< 通勤時間が長くなった >

通勤時間がどんどん長くなり、片道1時間半が当たり前になっている。持ち家だとわかっていて転居が難しいのだから、わざわざ遠くの学校にしないで欲しい。毎日のことなので、体力的にも精神的にもつらいです。【小学校・教員】

持ち家にも関わらず、往復3.5時間の通勤時間の場所に赴任させられ非常に困った。【高等学校・教員】

< 通勤時間を考慮して異動先を決めてほしい >

業務が多いのだから、片道30分以内で異動させて欲しい。小さい子どもがいても1時間もかかるのでは、仕事を辞めざるを得ない人が多くて当然だと思う。【小学校・教員】

通勤時間が必ず1時間以内になるように配慮してほしい。高校で休日の部活動を引き続き無理強いさせるのであれば、異動先の部活動担当を異動先決定前に確定させ、本人の許容範囲に収まることを相互に確認してから異動を決定してほしい。間違っても異動してから、希望に反して家庭が崩壊するような部活動を無理強いさせられることがないようにしてほしい。【高等学校・教員】


困った、もしくはつらかった経験として最も多くあがっていたのは、「学校によって文化やルールが違う」という内容でした。それに対しては、「校務のシステムややり方を統一してほしい」という意見が多く集まりました。十分な引き継ぎのなさや勤務校への荷物移動への負担もあり、新年度を迎えるまでの準備期間の確保を訴える声もありました。

また、教員自身のライフステージや希望が考慮されずに勤務校や担当業務の内容が決まることがあり、それによって、モチベーションの低下やストレスの増加を感じているという意見もありました。

設問3 異動のときに助かった・ありがたかったことは?

Q. 異動の際に、異動に伴って生じた事柄で、助かった・ありがたかったことを選択してください。

「この中にはない」を選択した24人の中でコメントを書いているのは6人で、「異動でよかったことはない」という内容を書いている人は5人でした。「管理職との関係」を選択した方は、中学校と高等学校では約3割でしたが、小学校では約1割でした。男女別に見ると、男性の方が管理職との関係で、助かった、もしくはありがたかったと感じた経験が多いようです。

設問4 助かった・ありがたかったことの詳細は?

Q. 上記のうち、特に助かった・ありがたかったことがあれば詳細を教えてください。

< 同僚が優しくしてくれた >

以前の学校で同じ学年を担当した同僚がいたため、何でも聞くことができた。【小学校・教員】

声をかけてもらうことで少しずつ馴染んでいったように思います。職場のみんなで野球観戦に行くなど、仕事以外で楽しい時間を過ごせたことも距離が縮まるいい機会でした。【小学校・教員】

温かく迎えることを大事にしている学校で、「★★先生、ようこそ○○小学校へ」という手作りプレートが職員室の各テーブルに置かれていたり、靴箱やロッカーに紙花が飾られていたりしたのが嬉しかったです。とにかく笑顔で迎えてくれることが、一番緊張をほぐしてくれますね。【小学校・教員】

ミスを責める雰囲気がなく、助け合う雰囲気の職場に移れて、ハッピー。【高等学校・教員】

いきなり途中の学年の担任に入ったので、他の学年団の先生は優しくしてくれました。【高等学校・教員】

< 力を発揮できる業務を任せてもらえた >

元々知っている先生が居たのもあったのか、前任校と近い校務分掌の担当になっていたのはありがたかった。【小学校・教員】

ある程度経験を積んだ上での移動だったので、方針や取り組みについてはかなり権限移譲してもらい、仕事をすることができました。学校全体の流れに関わる仕事も異動してすぐに任せてもらえたので、やりがいはとてもありました。【中学校・教員】

希望する学科のある学校に転勤できたことで、自分の得意な力を発揮できるようになったことは助かりました。【高等学校・教員】

< 仕事をしやすいように配慮してくれた >

異動したばかりで、よくわからない時期は、仕事の負担を軽くしてもらいました。【小学校・教員】



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欠席連絡等、家庭や児童生徒との連絡・やりとりの手段として、学校ではどの程度ICTが活用されているのでしょうか。教職員の方の、勤務校の実情を聞きました。

アンケートの概要

School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、家庭・児童生徒との連絡のICT活用状況についてアンケートを取りました。

■対象:全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2022年5月14日(土)〜2022年6月5日(日)
■実施方法:インターネット調査
■回答数:61件

アンケート結果

設問1 ICTを使った連絡、どのように行われている?

Q. あなたの勤務校で、「家庭・児童生徒との連絡手段として」アプリやメールなど、ICTの活用が行われているものをすべて選んでください。(複数選択可)

全体の約9割の学校が、「学校からの緊急配信」をする際にICTを利用していることがわかりました。次いで多かったのが、「欠席連絡」「文書・課題等のデジタル配布」「アンケート」でしたが、その数は全体の約4割。“多くの学校でICTが活用されている”とは言えない状況であることがわかりました。保護者や児童生徒とのメッセージのやりとりをしている学校は、1〜2割にとどまりました。

設問2 ICTを使って働き方はどう変わった?

Q. 家庭・児童生徒との連絡手段にICTを活用することによって、働き方にどのような影響がありましたか。
(設問1で「どれにも活用されていない」と回答された方は起こる影響を予想してお答えください)

全体の9割以上の方が、「良い影響があった」もしくは「どちらかというといい影響があった」と回答しました。

導入の成果に肯定的な意見 

< 業務の質が上がった>

朝の職員室での仕事の効率が格段に上がりました。さらに、電話を受けた職員から担任への連絡不全などもなく、確実に職員全員が、全生徒の欠席状況を把握できるので便利です。【中学校・教員】

担任が電話に出られることはほとんどないため、メールなどで一報をもらってから自分の都合の良いタイミングで保護者に連絡できるようになった。勤務時間外の電話当番がなくなった。担任の負担は減ったと思う。【高等学校・教員】

保護者、教員ともに一斉メール配信システムを利用していますが、一度に連絡できるのはやりやすいです。【特別支援学校・教員】

< 教職員の業務量が減った >

朝電話を受ける回数が減った。【小学校・教員】

学校全体にかかわるものや、緊急の連絡などを行えることで、全家庭に電話連絡をする、ということはないのは助かる。【小学校・教員】

保護者会の出欠などを、フォームスなどを活用して行うようになったので、「保護者会の通知」ではなく、学年通信のはじにQRコードを載せるだけで良くなった。無駄な紙の削減や、提出物のチェックの手間なども減り、大変助かっている。【中学校・教員】

本校では教員が交代で朝の欠席連絡を受ける電話当番をしています。現在はまだ電話による連絡も多いですが、今後ICTによる連絡がさらに普及すると、電話当番はいらなくなるのではと思います。【高等学校・教員】

< 各家庭の負担が減った >

仕事の都合で日中電話に出られない家庭や、コロナで自宅待機中の家庭と連絡が取りやすくなった。【小学校・教員】

< 教職員の意識改革につながった >

なるべく手間を減らそうという意識が高まった。【小学校・教員】

導入の成果に否定的な意見

< 教職員の業務負担が増えた >

設定作業を教職員がやることで、仕事がかえって増えた。【小学校・教員】

データ管理や修正、操作の説明などは分掌の情報担当者が行うことが多いため業務が増えました。【特別支援学校・教員】

< 設備やシステムの不備により適切な活用ができない >

個別の連絡や学級レベルでのやりとりはできないので、大きく業務効率が上がるものでもないというのが正直な実感である。【小学校・教員】

欠席連絡が来ていても、チェックするのはメインパソコン1台。【小学校・教員】

< 教職員の意識やスキルに差がある >

できる人がやっているだけという感じが拭えない。【小学校・教員】

何が一番障壁かといえば「今まで通りの電話連絡で・・・」と言い出す教員の存在である。文科省の事例集でも示されているのに,時代の変化に対応できない先生の意見をなぜか尊重しがちだ。【中学校・職員】

<各家庭の理解や使い方にばらつきがある >

ICTの活用はその児童や保護者の能力が分かり、経済的な格差や家庭環境が明るみになる。【小学校・教員】

導入当初は「欠席連絡だけ」としていたが、保護者は簡単に連絡できる手段として、わりとなんでも書いてくる。電話で伝えてほしいことも。【小学校・教員】

まとめ

各家庭からの欠席連絡を受ける際にICTを導入した学校では、「朝の電話当番がなくなった」「朝電話を取る回数が減った」ことなどが影響し、朝の業務効率が上がったという声が多く聞かれました。また、緊急連絡の際に、各家庭に電話で連絡をする必要がなくなったことでの負担軽減にもつながっているようです。

一方で、ICTを活用するにあたり、設定や操作の説明などは教職員の負担になっている場合があることがわかりました。個別や学級単位でのやりとりができない学校や操作できるパソコンが不足している学校もあり、大幅な業務効率化には繋がっていない実態もあるようです。



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新しい年度を迎え、児童生徒が安心して学校に登校できるよう、教職員は春休み中にその準備を進めます。

十分な準備期間を経て児童生徒を迎えている学校がある一方で、新年度からの新たな勤務校や担任、校務分掌などの担当の発表から新年度を迎えるまでに十分な時間が確保できず、「学校運営への支障が大きい」という声もあります。

主な担当が知らされてから始業式までの時期や長さについて、教職員の方に現状と意見を聞きました。

アンケートの概要

School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、新年度の準備期間についてアンケートを取りました。

■対象:全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2022年4月23日(土)〜2022年5月15日(日)
■実施方法:インターネット調査
■回答数:92件

アンケート結果

設問1 受け持ちが知らされたのはいつ?

Q. 今年度の主な受け持ちが管理職等からあなたに知らされたのはいつですか。
※主な受け持ちとは、学級担任や校務分掌などの職務の割り振りのうち、主となる職務を指します。
※今年度現場を離れている場合は、直近のケースをお答えください。

新年度の担当が決定する時期として、最も多いのは「3月中」で全体の6割。次いで多いのは、「新年度勤務開始日」で3割でした。校種による大きな違いは見られませんでしたが、地域別に見るとその差は顕著。北海道、東北、関東では、3月31日より早く新年度の担当が決定する学校が8割以上であったのに対し、その他の地域では5〜6割程度でした。

設問2 受け持ちが知らされてから始業式までは何日?

Q. 設問1の日程から、今年度の始業式までの勤務日の日数はどの程度ありましたか。休日出勤した日数は数えずにお答えください。

新年度の担当が決まってから始業式開始までの勤務日は、「1・2日」を選択した方が全体の1割弱。その他の選択肢を選んだ方は、それぞれ2〜3割程度となっており、学校によるばらつきがあることがわかりました。担当が決まってから始業式開始日までの中央値(※)は8日程度でした。

※中央値…データを大きい順に並べたときの中央の値

設問3 4月1日から始業式までは何日?

Q. 4月1日から、始業式までの勤務日の日数は何日ありましたか。休日出勤した日数は数えずにお答えください。

回答全体で見ると、4月1日から始業式までの勤務日の日数として最も多くの方が選択したのが「3・4日」で5割程度。次いで、「5・6日」を選択した方が4割弱でした。4月1日からの平均準備日数は、4日程度ということがわかりました。

設問4 十分な準備をするために必要な日数は?

Q. 十分な新年度準備をするために、主な受け持ちが知らされてから始業式までに必要だと感じる勤務日の日数を選択してください。

どの校種でも、約7割以上の方が新年度までの準備として7日以上の期間が必要だと回答しました。最も多く選択されていたのは「11日以上」で、全体の約5割を占めました。希望する準備日数として、現状の準備日数よりも長い日数を選択した方は、全体の約6割でした。

設問4-2 その日数を選んだ理由は?

Q. 上記を選んだ理由をお書きください。

3・4日を選択した方の主な意見

現状でも少し慌ただしいですが、そんなに困っていないのでこのように回答しました。【高等学校・教員】

5・6日を選択した方の主な意見

始業式の翌日から給食、掃除、5・6時間授業が始まるため、時間割り表や給食当番表や掃除当番表、朝の会や帰りの会の進行表、日直当番表など大量の掲示物を作らなければならないため。【義務教育学校・教員】

持ち上がった学年ややり慣れた科目、分掌担当であれば、そんなに時間は必要ないが、突発で入った学年や異動したばかりの学校で始業式を迎えるのであれば、それ相応の期間が必要。【高等学校・教員】

7〜10日を選択した方の主な意見

今年度、小1の学年主任をしています。4月に入ってから入学式まで4日間勤務日がありましたが、その4日間は、昨年度担任していた児童の引き継ぎと、今年度の新1年生の引き継ぎ、職員会議で勤務時間はほぼ終わってしまいました。昨年度は保護者に配慮が必要な方が多く、保護者からも「次の担任にも引き継ぎをしっかりしてほしい」と要望があったため、1人の児童に1時間以上かけて引き継ぎ。また今年度は車椅子の児童がいるため、トイレの仕方など細かく確認が必要だったためです。【小学校・教員】

はじめの1週間(5日間)は、職員会議、学年会議、教科部会、分掌部会、部活動顧問者会、などなど、とにかく会議づくし。そして入学式準備や保護者との事前面談(希望者)も入ります。部活動もあるので、自分の仕事ができるのはその後。教材研究する暇なんてありません。【中学校・教員】

特別支援学校では、児童生徒の障害の状態や医療的ケアについてなど、学校生活に必要なあらゆることを、年度当初に前年度の担当者から引き継ぐ必要がある。安全な体制を整えるためには、10日間程度の日数が必要。【特別支援学校・教員】

11日以上を選択した方の主な意見

学年を組む同僚と人間関係を築く期間がもっと欲しいので。1年生の担任は0から作らなければいけないので、さらに時間が必要。【小学校・教員】

担当が決まってからは、会議の連続で、校務分掌によっては、自分の学年のことに取り掛かることは勤務時間内には到底無理です。その校務分掌に関しても、新しく入ってこられた先生方もいる中で1年の計画をこの短期間に立てろと言うのは無理な話で、とりあえず「例年通り」にする他ないのが現状です。【小学校・教員】

年度始めの会議が多く、日数の割に事務作業の時間が全然足りなかったため。単純に日数があったところであまり意味はなく、大切なのは「勤務時間内にどれだけの作業時間があるか」です。【中学校・教員】

担任業務・分掌業務・授業準備など、新年度にやるべき仕事の量や会議等の打ち合わせの時間を考えれば、少なくとも2週間以上は必要だと感じます。【高等学校・教員】

設問5 新年度の準備期間、どう思う?

Q. 新年度の準備期間について、思うことやご意見があればお書きください。

十分な準備期間がほしい 

始業式を4月半ばにし、4月中は午前中のみの登校にすることが、教師にとっても子どもたちにとってもいいことしかないと思います。年度はじめの自殺や不登校の軽減、若手教員の離職の軽減にもつながると思います。【小学校・教員】

会議も多いので、自分の仕事をする時間が必要。1日以降の勤務時間内だと会議で半分以上終わる。ただ、会議もたぶん必要なことなので、倍以上の時間をもらえると、勤務時間内で準備が終わると思う。【小学校・養護教諭】

せめて毎年必ず◯日と決めてほしい。曜日の関係で新年度準備の日数に増減があるのが一番困る。【中学校・教員】

異動してきたばかりの先生にとっては、学校の教務規定や校則、それぞれの文化を理解する間もなく新学期を迎えるため、期間にもっとゆとりが欲しい。【高等学校・教員】

異動の内示や次年度の担当を早く発表してほしい

人事異動の内示が3月中旬にもかかわらず、学年の配置を知らされるのが3月31日や4月1日では、準備期間に余裕がなく、意味がない。【小学校・教員】

春季休業は短く、異動もあるため、全体の動きより先生方個人の動きが入ってくる。離任式を3月中に行うこと、内示(弊自治体では3/16)を早めることなどで個別の動きを早めて、3月中にできることを増やすような改善案が必要だと考える。【中学校・教員】

新年度が始まる前に教員の異動や分掌が知らされるかどうかが重要。それによって異動のある教員の引き継ぎが非常に楽になる。同じ県でも小中学校では新年度にならないと分掌がわからないと聞き、非常に驚いた。どう考えてもデメリットしかなく、自分たちの首を絞めるだけだと思う。【高等学校・教員】

県全体の人事異動の報告を早くしてほしい。県からの決定(現在は3月中旬以降)を受けて、管理職が校内の人事を決め、それから次年度の準備では、絶対に準備期間が足りない。【特別支援学校・教員】

業務内容の見直しをする必要がある

学級編成の名簿や張り出し名簿、成績などデータベースのシステムを一本化して、重複する業務を減らせば、年度はじめの業務が効率化できる。ペーパーレスを目指すにはあまりに正反対の作業が多くの学校で行われている。【小学校・教員】

職員会議や学校評価、教科部会など、校内で共通理解を図っておくべき項目がかなり多い。そのため、すべてを年度当初で行おうとすると時間が全く足りなくなる。軽重をつけたり、時期を変更したりするなど、工夫が必要であると考える。【小学校・教員】

年度末の教室清掃やワックスがけなど業者等に発注して、やってもらえたら、その分の時間を準備に相当充てることができるのではないかと考える。【中学校・教員】

教職員間の関係構築のための時間がほしい

特に足りないのが、新転任者との顔合わせの時間です。もし始業式までの間に、教職員が全員集まって、お互いのことを知るようなこと目的にした研修を行っていれば、チームとして良いスタートが切れるのですが、実際はお互いのことを知らないまま学期がスタートしてしまうのが現実です。【小学校・教員】

年度当初はやることとかやり方より、何を大切にしているか、想いとか価値観とか理念とかをききあって、お互いを知り合う大事な土台づくりに時間を割きたいです。【小学校・養護教諭】

教職員自身がどんな学校にしたいかとか、どんなふうに子どもたちとかかわりたいとか、教職員がお互いを知り合うことなどもとても大事だと思うのですが、そうしたことが軽視され、授業時数を確保することなどが優先されてしまっている現状が表れているのではないかと思います。【中学校・教員】

事務的な準備とともに、それぞれのチームでどのような目標に向けて教育活動をしていこうかということについて対話する時間を確保したい。【高等学校・教員】

人員を増やしてほしい

中高では担任副担任、支援校では担任と学級付きで作業を進められますが、小学校ではどうしても担任1人では限界があります。なので副担任もしくはスクールサポーター、支援員などの職種を増やして、複数人で準備を行わないと始業式には間に合わないと思います。【特別支援学校・教員】

まとめ

最も多かったのは、「新学期が始まるまでの準備期間を長くしてほしい」という切実な声でした。しかし、単純に期間を長くするだけでは、準備時間の不足解消に繋がるわけではないことも、今回のアンケートから読み取ることができました。

例えば、学校によっては新年度の担当が決まるのが4月1日以降であることもあり、それまでに準備を開始することができないという現状があるようです。そもそも人事異動の内示が4月1日以降の自治体では、当然新年度の担当が決まるのもそれ以降となってしまいます。

春休み中に行う業務は、教職員間の顔合わせや関係構築、新年度からの方針や具体的な取り組みを決める会議、学級や教科の準備、部活指導や教職員研修など多岐にわたります。「会議ばかりで自分の仕事をする時間がない」という声も多くあがっていました。

中でも丁寧に行う必要がある業務としてあがっていたのは、保護者や児童生徒についての引き継ぎ。旧担任から新担任への十分な引き継ぎがあることは、新年度からも児童生徒が安心して学び続けられる環境づくりに繋がります。



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「コロナ禍」といわれるようになって3年目の春を迎えました。この2年間で、児童生徒たちの学力や健康状態の変化については各種調査が出ていますが、実際の学校生活での様子はどのように変わったでしょうか。現場の教職員の方から見た「児童生徒の姿」を聞きました。

アンケートの概要

School Voice Project では、WEBアンケートサイト「フキダシ」に登録する教職員の方を対象に、コロナ禍3年目、児童生徒たちはどう変わった?についてアンケートを取りました。

■対象:全国の小〜高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
※コロナ禍以前の児童生徒たちの状況をご存知の教職員の方を対象としたアンケートです。
■実施期間:2022年4月29日(金)〜2022年5月22日(日)
■実施方法:インターネット調査
■回答数:33件

アンケート結果

コロナ禍で子どもたちはどう変わった?

Q. コロナ禍以前と比べて、児童生徒たちが変わったなと思う場面や様子、児童生徒たちから聞こえてきた気になる声を教えてください。

行動面の変化

タブレットを使って、資料の作成やアンケートの作成をして、係活動をするようになった。ノートと同じように、タブレットを使えるようになった。授業中に関係ないサイトを見ている児童がいる。【小学校・教員】

生徒の委員会活動で、生徒から「コロナ対策」が活動案として出てくる。(例:給食委員から「黙食を徹底しよう」、保健委員から「人のいるところではマスクをつけよう」といったポスター作成など)【中学校・教員】

昼食時がとても静か…(黙食のため)
やたらと消毒したがる
部活動の加入率が低下(理由は不明)
不登校生が増加
不登校生がイキイキしている【中学校・教員】

給食の増減を制限するようになってから、食べ残しが多くなった。外で遊ぶ時間が減り、スクリーンタイムが増え、生活習慣に乱れが生じている子どもが増えた。【小学校・教員】

特に音楽、合唱、器楽を行う機会が減っています。学習発表会では、合唱と合奏をすることは当たり前でしたが、できません。リコーダーを演奏するスキル、特別楽器(アコーディオンや打楽器等)を経験することがなくなっています。【小学校・教員】

マスクをずっとつけること。いつでも静かにしないといけないこと。切り替えるということが難しくなってきているし、何かを全力で取り組むことがない教育現場で子どもたちのまじめに取り組む姿勢や青春を感じられない。【小学校・教員】

心理面の変化

マスク依存の生徒が増えた。熱中症等の問題で、学校内で外すべき機会があっても頑なに外そうとしない生徒がいる。感染不安というよりは、顔を見られたくないという生徒の方が多い。【中学校・教員】

普段からマスクをつけていることで精神的に安心を得られる児童生徒が、皆で同じ格好が出来て、助かるようである。【中学校・教員】

行事等の自分でチャレンジする経験が少なくなり物事に対して自信がない気がする。学校に行っている意味は何かわからなくなると聞いた時もある。【高等学校・教員】

コミュニケーション力低下

コミュニケーション力が落ちている。体力が落ちている。密になれない、人との接触を避けなければならないなどの環境が悪影響を与えているように感じる。コロナ禍でどこにも行けず、家の中ではYou Tubeやオンラインゲームにのめり込んでしまい、様々な経験が無い子どもが増えているように感じる。外遊びにしても見たことない、やったことないなど多々…。遠出もできず、社会経験が不足しているようにも感じる。【小学校・教員】

話し合いの力が落ちたと感じます。対話を避けてきたので当然でしょう。司会はできる子だけの役になり、小グループでは、なかなか話し合いができません。ICTで意見を共有、交流はできても深められないのです。【小学校・教員】

今年久しぶりに1年生の担任になりました。初めての給食の日、別々の保育園や幼稚園から来た子たちが、そろって一斉に黙食している姿にびっくり!ああ、どの園でも本当に必死の黙食指導を行っていたんだなと思いました。そして、就学前の子たちが笑っておしゃべりもできずに食事をしていたかと思うと切なくなりました。小中高でも、コロナ禍以前ならわいわいガヤガヤ笑いながら食事をしていた時間がなくなり、やはり以前より関係が希薄になった感じがします。授業中もそうですが、ペアやグループで話をしないように指導されたり、歌を歌ってはダメという指導をされたりした結果、全体として発言慣れしてない子が増えている気がします。一方で表現力の重視と言われてもなあと思います。【小学校・教員】

ネットトラブルの増加

電話、メールなどのSNSを使用する時のルールが守られてない。【特別支援学校・教員】

マスクで顔が見えにくいのか、喧嘩などのトラブルは少なくなった。ただ、SNSや携帯関連のトラブル増えたように思う【中学校・教員】

身体機能の低下

体育で、2人組や複数人で行う活動をさせると下手だなと感じた。密になる活動を減らして、ボール運動が多くなったせいか、体育の苦手な子はとことん体育が嫌になっている。【小学校・教員】

虫歯、近眼傾向の子が増えた。【小学校・校長】

身体が弱くなったと思います。したがって、子どもたちがたくさん運動できて元気になれるような方策が必要だと思います。ただし、今後は「体育会系の指導」は有効ではないと思います。無理にしめつけると、かえって逆効果になると思います。【中学校・教員】

変化なし

もはや大きな変化はないのではと思う。メディアで言うほど生徒は不満を漏らしていないし、現状を受け入れていると思う。【中学校・教員】

まとめ

感染症対策に伴う給食等での制限やマスク着用の指導によって、行動面だけではなく心理面への影響も多くみられたようです。特に、マスクを着用することが安心感につながり、「マスクを外すことへの抵抗感を感じている児童生徒がいる」という声が目立ちました。

その他、発表や話し合いの活動が減ったことによるコミュニケーション能力の低下、体育指導に制限が出た影響による体力低下を心配する声もありました。また、GIGAスクール構想で、タブレットなどの活用が進んだ時期との重なりもあり、ネットトラブルの増加、視力の低下への指摘も見られました。

一方で、「大きな変化はない」という声もありましたが、現状を受け入れている様子や、生徒児童の様子を「仕方ないと受け止めている」「諦めが早い」と表現する声もいくつか見られたことから、各種調査では見逃している課題があることも想像できます。



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