2025年現在、文部科学省では次期学習指導要領の改訂に向けた議論が進行中です。ポイントを押さえた諮問内容、積極的で踏み込んだ事務局提案、委員の方々の熱のこもった議論がなされていることを心強く、また諮問内容が分かりやすくビジュアライズされて発信されている点やこども参加の取り組みなども今までにないチャレンジであり、本気度の高さを感じています。
一方で、実際にその学習指導要領を使って授業を行う「学校現場の教員の声が議論に十分に反映されているか」という点においては、まだ改善の余地があるとも感じています。
本プロジェクトでは、日々子どもたちと向き合う教員自身が、学習指導要領の改訂について理解を深め、自らの意見を形成し、それを交わし合い、文科省を含め広く社会に向けて発信できる場と機会をつくることを目指しています。
プロジェクトの目的
- 学習指導要領の内容と改訂プロセスに、現場の教職員の声を反映すること
- 民主的でインクルーシブな学校づくりに寄与する学習指導要領の実現すること
- 教員が改訂プロセスに主体的に参加し、関与していると実感できる機会を創出すること
プロジェクトのスタンス
- 単純な文科省批判に陥らないよう、中教審における議論を丁寧に受けとめて現場教員と共有し、是々非々の議論・対話を促す
- 理想と現実のギャップや、現場で直面する課題や葛藤をしっかり拾い上げることで、実効性のある改訂を目指す
- プロセスに現場の教員が参加したい、参加していると思えるような発信機会、交流機会を創出する
- 期間:2025年4月〜2026年3月(延長の可能性あり)
- 主体:NPO法人School Voice Project
- アドバイザー:
澤田稔氏(カリキュラム研究者)・妹尾昌俊氏(学校業務改善アドバイザー)
- オブザーバー:
野口晃菜氏(インクルージョン研究者・中教審教育課程企画特別部会委員)
取り組み内容
- 情報共有: 中央教育審議会(中教審)の特別部会での議論内容を、現場の教員にとってアクセシブルなかたちで整理・解説・発信し、現場での対話を促進します
- 対話の場の創出: 教員同士が学習指導要領の改訂について意見交換できるオンライン・オフラインの対話会を開催します。
- 上記配信後に現場教員を対象としたオンラインおしゃべり会を実施 etc
- 意見発信の支援: 教職員がパブリックコメントを提出しやすくするためのサポートを行い、現場の声を可視化します。
- 政策提言: 学校現場の声を改訂に反映する機会創出(チャンネル / 方法の多様化等)を求めるとともに、改訂内容に関する提言を行います。
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